こんにちは!あるふぉと管理人のあーる(twitter/Instagram)です。
今回はイマドキのハイアマチュアクラスのミラーレス機では当たり前になった”CFexpressカード”について書いていこうかなと思います。
規格自体がまだ新しくて搭載可能なカメラも少ないですが、その性能はSDカードと比べると雲泥の差。
とりあえず小難しいことは置いといて、『本体は頑張ったけどカードは…まぁちょっとお値段的にも”アレ”だし、こなれた大容量のSDカードでしのぐかァ…』なんて方が今すぐCFexpressをポチりたくなる…そんな記事に出来たらいいなとおもいます 笑
ではでは、いきなり速度比較からいっちゃいましょー あ、最後に意味不明そうな単語はまとめて説明します!
SD UHS-Ⅰ VS CFexpress type b
もうわかる方が見たら一発で「いやいや!そこ比べたらそりゃだめでしょ!」ってなる VS ですが、今回はSDからCFexpressに切り替えるとどうなるか…という趣旨なのでセーフとさせてください 笑
↓計測設定はこんな感じで↓
何もない白い壁(厳密にいえば柄はあるけど)に向かって、EOSR5の高速連写+でBUSYになるまでシャッターを切ります。
設定は全て共通で電子シャッターを使用し、SS 1/320 f/2.8 ISO 800 RAW+L(fine)で固定です。
撮影できた枚数と、赤ランプが消えて完全にバッファが解放される時間を比較していきたいと思います。
SANMAX Hi-standerd (SD UHS-Ⅰ)
SD UHS-ⅠではほぼMAX値の 95MB/sの性能を持つ256GBのSDカードです。
フツーに家電屋さんみてるだけだとあんまり聞いたことないメーカーですよね。コストコで安く売ってたのでEOS R6使ってた時に導入しました。EOS R6の画素数(2010万画素)であれば256GBもあれば困ることはなく快適に使えてましたが…そこはやはりUHS-Ⅰ、バッファ解放までが長くシャッターチャンスを逃してしまうことも多々ありました。
では実際に動画で確認していきましょうか!
4秒くらいでバッファ切れてBUSYになっちゃいましたね。その後もなかなか赤ランプが消灯せず、ようやく元通りになったのは1分2秒くらい。メジロとか追ってる分にはいいかもですが、一度しかないイベント事相手だと1分待ちぼうけはさすがにキツイですよね(もちろん解放までに何枚かは撮れますが、すぐBUSYになって手持ち無沙汰になります 経験談)
撮影できた枚数は56枚となりました。
NX-B1SE256G (CFexpress type b)
ここからが本番です。先ほどのSD UHS-ⅠではほぼMAX値が95MB/sといってましたがこちらはなんと読み出し1950MB/s(!!!) なんとおよそ20倍のスピードがでます。(まぁここに書いてある数字は瞬間最大なので当てにならないのだけれど)
『同じ記憶容量なら安いSDカード使った方が良くない…?』
はい、僕もそう思ってましたが、使ってみるともう二度とSDカードには戻れないくらい快適です…とりあえず動画で…
こちらも3、4秒くらいでバッファが切れて画面がチカッとしましたね(タイマースタートとシャッタースタートが完全同調じゃないので申し訳ないのですが) ただ、BUSYになって完全に操作を受け付けなくなるわけじゃなく、何枚かは後追いで撮影できてます。
その後赤ランプが消えたのが22秒くらい。めっちゃ早い。だいたい18秒くらいしか間があかないので、SDカードと比べると3倍撮影チャンスが増やせることになります。(この説明はだいぶ怪しいけど 笑)
撮影できた枚数は61枚。ちょっと増えました。(多分シャッター押し続ければもう少しいける)
SanDisk Extreme PRO 64GB (CFexpress type b)
安心と信頼のSanDisk。キヤノンのHPでも『うちのカメラはサンディスクと相性ばっちしやで(意訳)』ととりあげられてましたが、実際どうなのか。こちらは容量控えめな64GBで、読み書き速度もちょっと控えめ。
こちらも3秒くらいでチカチカし始めるんですが、その後がちょっと粘りましたね。
赤ランプが消えるまで14秒くらい。撮影枚数は99枚(!?) さっきと比べて撮影枚数多くない!?って書いてて思ったんですが、たぶん僕のレリーズ手放す匙加減で誤差出るので参考値ということで 。
NX-B1PRO165G (CFexpress type b)
この投稿の大本命、B1 Proの登場です。何がProなのかは実際の数字を見て解明していきましょうか…
こちらも3秒くらいでチカチカし始めますが、驚くべきは解放までの時間!
赤ランプ消灯まで11秒だとしてもシャッター切り終わったのが6秒くらいなので、5秒でフル連写まで戻せます!SDカードと比べると撮影チャンス12倍です!!!(暴論)
撮影枚数は奇しくも上と同じ99枚でしたが、あちらは復帰まで7秒くらいかかりました。差は2秒ですが、2秒あれば新幹線なら200mくらい進んでますので大きなアドバンテージです。(暴論…でもないか)
で、なんでこんなにカードによって差が出るの?って話
同じCFexpress type b でも…?
今回【大本命】として紹介した、NextorageのB1 Proですが、同社では静止画メインのカードとしてB1 SEシリーズも展開しています。
パッと見は色が違うだけですが、実は記憶方式が全然違います。
B1 Proの記憶方式はpSLC 、B1 SEの記憶方式はTLCというものになりますが、ざっくり解説するとpSLCは一つのおうちに一つのデータ、TLCは一つのおうちに三つのデータ…という風に言い換えられます。
当然一つのおうちに三つデータが入ったTLCの方が容量も増やせるしコストも抑えられますが、データの書き込み等の際に出る熱量が多く、寿命も短いです。(EOS R5では熱問題で動画の撮影可能時間が大幅に変わるのでウェイトの大きい問題)
一方pSLCではその逆のことが言えるのですが、その分コストがね…となかなか難しいところ。
SanDiskのExtream Proは記憶方式を公表していないので比較しづらいのですが、実際の使用感的には容量が少なくてもB1 SEよりかは上かなぁ…という印象でした(実際8K動画の録画時間も、わずかにSanDiskの方が長かった)
じゃあどのカードがいいのかって話
2023/03時点でのオススメになりますが、危うくCFexpress沼にハマリかけた人間が贈る【今一番オススメなCFexpress type b 】コーナーです 笑 正直なかなかハードル高いカードなので、皆様におかれましては失敗の少ないお買い物でありますように…
ProGrade Digital (プログレードデジタル) 【CFexpress Type B】 GOLD 512GB
今一番オススメは?って聞かれたら間違いなくコレ。コレ買っといたら8K RAW動画やら、サクジロー鬼連写やらで不足することはとりあえず無いと思います(使ったことないけど)(出るタイミングが最近すぎた)
2023/2発表と新しいカードなので最低持続書き込み速度が800MB/sと必要十分。今までのTLCを置き去りにする性能と価格で発表された瞬間界隈が沸きました 笑
「写真メインでたまに動画撮るくらいだけど、撮れる動画に制限はかけたくない(8K RAWも撮りたい)」という方にはもってこいだと思います。
また、2024年1/9現在、PCIe4.0に対応してより早くなった512GBのGOLDが発売されておりますので、今からでしたらそちらを検討されるのも良いと思います!
Nextorage NX-B2SE 512GB
Nextorageからも同等スペックで512GBのカードが発売されました! 時期によってはかなりお安くなるので、Nextorage製品はアラート登録しておくといいかもしれません。
Nextorage NX-B1PRO165G 165GB
僕と同じネクストレージのB1 Proも選択肢として非常にありです。上で挙げた用途よりも写真の比率が高く、動き物の撮影が多い方にうってつけで、カードの能力の高さが撮影チャンスを確実に広げてくれます。ちょいちょいセールがあって安くなるので、同じpSLCのプログレード COBALT 165GB よりコスパが良いです。
余談ですがNextorageという会社はSONYのメモリーカード部門が独立してできた会社だそうなので、Lexerから派生したProgradeよりかは日本人的な安心感が生まれるかなぁ…とか勝手なことを思ってます 笑
Nextorage NX-B1SE256G 256GB
完全写真専用であれば128GBでもいいんですが、最低持続書き込みが100MB/s(128GB) か200MB/s(256GB)で違うのと、4K動画くらいならこのカードでもこなせるので余裕をもって256GBで。まぁ、なんか記憶方式が気になるとか8K RAW撮れないと気持ち的にヤダ!って人じゃなければ必要十分だと思います。
さいごに
いかがでしたでしょうか?…そうそう、ほんとに最後にで申し訳ないんですが、CFexpressはカメラのごみ箱ボタンでの画像消去はオススメしません。容量の節約で消してるつもりでも結果的にジャンクファイルがたまってカードの読み書きが非常に遅くなる原因になりますのでご注意ください。(CFexpress使ってるのに書き込みがSDカード並みに遅くなってたらそれが原因です)
データをどこかに避難させたら物理フォーマットできれいにしてあげると、カード本来のスピードが戻って快適につかえます。
それでは、今回はここまでで失礼します。
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