ニコンが Z 400mm f/4.5を発売したけれど、キヤノンには29年前からそんなレンズがある。というお話。

こんにちは。あるふぉと!管理人のあーる(twitter / instagram)です。

今回は珍しく機材のお話…というか、世間的に見てもEF 400mm F5.6L USM なんて古いレンズを持ってる人のほうが少ないような気がするのでちょっとしたレビュー的なのを。

ニコンが新しく Z 400mm f/4.5 VR S という手持ちで楽に撮影できる超望遠レンズを発売した今、改めて再評価されるべきレンズだと個人的には思います。

目次

レンズの比較

NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S 

2022年7月15日発売。超最新レンズですね。

最短撮影距離は2.5mと少し遠めですが、三脚座込みで1245g、無しなら1160gと400mmの超望遠レンズとしてはものすごい軽さ。ニコンHPに作例としてパルクールの選手を追いかけて撮影したものがありましたが、このレンズならそれも可能でしょうね。

https://www.nikon-image.com/products/nikkor/zmount/nikkor_z_400mm_f45_vr_s/spec.html

MTF曲線も恐ろしいまっすぐ。正直羨ましすぎるレンズですね…。(フィルタサイズ95mmという大きさも恐ろしいが)

EF 400mm F5.6L USM

発売は1993年5月31日、陸上短距離走選手の ケンブリッジ飛鳥 さんと同じ誕生日ですね!(このネタ要る?) 発売は古いですが、実は2019年の生産終了まで26年間ラインナップとして販売され続けてきた息の長いレンズになります。

三脚座込みで1250gと軽量で、最新のナナニッパ(EF70-200mm F2.8L IS III USM)あたりと比べると250gも軽いです。また、縦長細めなので余計に重さを感じにくいというのもあります。

ただし手振れ補正はなく、最短撮影距離も3.5mと遠めで野鳥撮影なんかだとEF 300mm F4L USM辺りとそう変わらないのでは…?なんて言われたりしてますが、400は300の代わりになることはあっても、300は400の代わりにならないのです。(この論調もいささか疑問が残りますが 笑)

組み込み式のフードが特徴的で、反時計にまわしてフリーにした後伸縮→時計回りでロックという最初はちょっと戸惑う仕様です。ピントリングも併せて動いてしまうので、MFのシチュエーションでは注意が必要です。

またEOS R6であれば EF EXTENDER 2x を使ってF11になったとしてもAFが使えるというのが最大の強みですね。(焦点距離的に陽炎の影響を受けるので、甘く感じることは多々ありますが)

https://cweb.canon.jp/ef/l-lens-j/line-up/ef400mm_02_usm.html

先に掲載した Z 400mm f/4.5 VR S とくらべてしまうと、物足りなくなってしまうかもしれませんが…引用元から EXTENDER EF 2x 装着時のMTF曲線も見ることができますが、数字上は満足のいく画質が得られる優秀なレンズと言えます。

フィルタサイズも77mmと良心的。F4通しズームとC-PL等のフィルタが共有できるのはありがたいです。(お値段も粘れば Z 400mm f/4.5 の、10分の1で済む時があります)

表で比較してみる

 NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR SEF400mm F5.6L USM
レンズ構成13群19枚6群7枚
最短撮影距離2.5m3.5m
質量約1245g約1250g
防塵・防滴対応×
手振れ補正5.5段(シンクロVR時6段)なし

…こうやって比較してみるとボロ負けで悲しくなってくるのですが、手振れ補正の有無はボディ内手振れ補正のついたEOS Rシリーズであれば解消されますし、そもそも土砂降りの日にケースもなしで400mm持ち歩いていることの方が少ないと思いますので…そのあたりは考えないこととします。

作例

作例というほどのものでもありませんが、フォトヨドバシさんが Z 400mm f/4.5で街スナップされてるのを見てパク…もとい、オマージュということでEF 400mm F5.6L USM で栄の街並みを軽く撮影してきましたのでご覧ください。(全て EOS R6 と EF 400mm F5.6L USM 撮って出し)

 

いきなりのハト。街中の公園でも必ず居ますね。人同士は都会の方が距離感を感じて寂しくなりますが、ハトに限っては都会の方が距離感が近い気がします。(人馴れしすぎてて逃げない)

f/5.6 1/320 ISO1250

悪い方で話題になってしまった”ドン横”付近の、サンシャイン栄にある観覧車をパシャリ。左側から夕日が差していて周辺が負けているようにも見えますが…それでも人の顔までくっきり写せそうな感じです。

f/9.0 1/200 ISO 100

ファインダーをのぞきながら奥の方から手前へ視線移動する最中、手前のベンチの銅像と人間の区別がつかず思わずシャッターを切ってしまいました。解放が5.6からですが、これだけ奥行きがあると背景もボケますね。

f/5.6 1/200 ISO 1600

一本道をズバッと抜くと、これぐらいの圧縮感があります。ビルや電柱の並ぶ風景なんか、思わず狙ってしまいますね。1/200までシャッタースピードを落としましたが、EOS R6のボディ内手ぶれ補正のおかげで何の問題もありません。

f/9.0 1/200 ISO 500

最後に

いかがでしたでしょうか?ここに書かれていることは全て個人の感想です。と、逃げ道を打っておいて…1993年のレンズを他メーカーのバリバリ最新のレンズと比較すること自体が無謀なのは百も承知ですが、それでも実用面としてはそんなに負けてないのではないかなぁと思います。

このレビューが、どこかの誰かの役に立つ日が来たら僕はそれだけでうれしいです。

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